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幻の「大浜大豆」の復活に成功 商品開発とブランド化で人気を呼ぶ(二三味農産)

二三味農産

代表: 二三味 義春

経営規模 大豆6.5ha、水稲85a、能登大納言小豆、かぼちゃ、からし菜
所在地 珠洲市狼煙町ハ87

百四歳のお婆さんの一言「白い花だった」が決め手

 「能登半島の先端、珠洲の狼煙にとてつもなく旨い地豆腐がある」そんな情報が全国の食のメディアを駆け巡った。その仕掛人が『二三味農産』の二三味 義春さんだ。
先祖代々、狼煙地区の百姓だったという二三味さんが、この地の地豆「大浜大豆」の復活に取り組んだのは平成14年。昔から狼煙で作り継がれていた地豆だったが、昭和30年代後半に入り、葉たばこの栽培が盛んになると徐々に姿を消していった。近年では元来の大浜大豆を栽培する農家もなく、「幻の大豆」として途絶えてしまったと考えられていた。それが偶然、農家仲間が自家用に細々と古くからの豆を作り続けていたことを知る。手元に、ほんの僅かの種豆が残されいた。
「豆にヘソ(目)があって、変わっている。本物の大浜大豆なら面白い」そう直感した二三味さんは栽培を決めた。
 生育は順調で8月には花が咲いたが、困ったことに紫の花と白い花が混ざっていた。紫と白、どっちの花を残すか? 片っ端から尋ねたが、誰も正確な所は分からない。県の奨励品種にある大浜大豆は紫の花とされており、近隣の大豆も紫の花ばかり。
紫を残そうか。そう決めかけたとき、集落の百四歳の長老が話してくれた。
「この辺の大豆の花は、子供の頃から白かったわ」幻の大浜大豆の復活は、その一言が決め手となった。

原材料すべてが珠洲産 大浜大豆の地豆腐、誕生!

 「この大豆は間違いない」そう確信した二三味さんは県農業総合研究センター(現農林総合研究センター)と連携して品種の選抜を行ない、集落の有志に声をかけ大豆の生産拡大に挑む。2年目25a、3年目50a、その次年は90aと順調に増え、それに伴い大浜大豆のアピールも開始した。自分たちで豆腐や味噌を作ったり、イベントで納豆を作ったり、学校の食育の一貫として生徒に栽培も指導した。
 そうやって意欲的に動くうちに好機が訪れる。料理が評判の地元旅館に持ち込んだ縁で、京都の著名な豆腐屋に試作をお願いすることになったのだ。期待を胸に、大豆を送ったところ「素晴らしく旨い豆腐が出来た。在来種だし、大切にして欲しい」プロの評価は、想像を超えた高いものだった。
 その結果を踏まえ地豆腐の商品開発をスタートする。にがりも水も原料はすべて珠洲産。なかでも注目は、揚げ浜式と呼ばれる四百年以上の伝統製塩法から生まれる天然のにがりだ。
「地元だからではなく、何種類も試した結果、珠洲の天然にがりが一番だった」地豆の味を引き立てるのは、やはり同じ土地で育った食材だった訳だ。
こうしてさまざまな縁が重なり、誰もが驚く絶品の地豆腐が誕生した。

ヒット商品の極意は「人の繋がり」にある

 大浜大豆の地豆腐は発売直後から濃厚な豆の味が評判を呼ぶ。そして毎日放送のテレビ番組「道の駅・激うまランキング」で全国3位に選ばれ、今では大人気の珠洲ブランドに育った。
 この成功は、決して偶然ではない。20歳で本格的に農業を始めた二三味さんは、地域の活性化を担う存在として、若い頃からさまざまなものに挑戦してきた。昭和60年代には葉たばこの販売代金日本一に3年連続で輝いた。養豚も、麦もやった。今も大豆以外に、日本唯一の和辛子作りを進めている。そのチャレンジを続ける姿に多くの人が共鳴し、協力を惜しまないのだ。
 平成9年に珠洲市横山振興会を立ち上げ、地元を牽引する二三味さんにはひとつの信念がある。それは『人の繋がり』を大切にすること。商品開発も地域活性も極意は人にあるという。
「人が繋がると自然といいものが出来るし、勝手に広がっていく。課題があっても誰かが助けてくれる。人付き合いがすべて。自分は何もしとらん」笑いながら、そう飄々と言い切る。
極上の豆腐を求め、遠方から多くの方が狼煙を訪れる。著名な料理人や料理関係者も多く、その大半が二三味さんと人の縁で繋がっている。能登の先端にいて、この求心力。今風に言えば『持っている人』なのは間違いない。

二三味農産(石川県珠洲市)【PDF:1,065KB】

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