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農林水産祭で「天皇杯」を受賞 家族経営と省力化で未来の扉を開く(小林 正治)

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代表 : 小林 正治

経営規模 水稲33ha、スイカ2.2ha、ブロッコリー2ha
所在地 金沢市八田町東324番地

常に省力化を考え続けた「楽する農業」が花開く

 「天皇杯に決まりました。小林さんおめでとうございます」
小林 正治さん・査代子さんご夫妻の元に、嬉しい一報が飛び込んだ。
第51回 農林水産祭『天皇杯』受賞の知らせだった。農業人にとって、最高の栄誉である天皇杯を授かった。それはご夫妻で取り組んできた家族経営の農業が、日本の農業のトップランナーとして認められた瞬間だった。
 小林さんご夫妻は長男・次男と力を合わせ、金沢市八田町と河北潟干拓地において、約40haの規模で水稲、スイカ、ブロッコリーなどの複合経営を展開。最新技術の導入や効率的な機械利用などにより〝作業の省力化〟を徹底し、家族経営としては有数の大規模複合経営を実現している。
 高校卒業後間もなく就農した小林さんは、昭和55年、干拓事業が進む河北潟で妻の査代子さんとともに営農を開始。水稲、スイカ、カボチャ、キャベツなどの複合経営に取り組む。ところが排水の悪さや雑草などの悪条件が重なり、収量は散々。農業経営のスタートは非常に厳しいものとなった。
 「このままではダメだ。もっと省力化や効率化を考え、いい意味で〝楽する知恵〟がいる」新しいアイデアが不可欠だと直感した。持ち前のプラス思考から、経営の規模拡大を選んだ小林さん。農業の省力化や効率化を実現するためのチャレンジが始まった。

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「省力施肥と栽培技術」で大規模複合経営を実現

 自身の農業スタイルを、一から見直す挑戦の日々。小林さんは試行錯誤を重ね、さまざまなアイデアや技術をひとつひとつ形にしていった。
 その代表的なものが、自ら考案した水稲の『苗箱全量施肥』。これは苗箱内部の床土部分に、稲の成長に必要なすべての肥料を混ぜ込む技術。追肥作業はもちろん、田植機に肥料をセットする手間が省け、その結果、雨の日でも肥料が濡れることを心配せずに田植作業が可能になる。後継者である長男の孝志さんと協力して技術改良を重ね、安定した収量を実現。水稲栽培の労働時間を県平均の約40%にまで短縮することに成功した。
 スイカ栽培においても、従来とは異なる独自の手法を考案した。整枝において、株元に近い子蔓を除去し、株元から遠い子蔓を魚の骨状に誘導するという独創的な手法を確立。整枝にかかる時間を、従来から20%短縮した。時期的に水稲の田植と重なるスイカ整枝の手間を省くことで、結果として、水稲の規模拡大を可能となった。
こうしたチャレンジが実を結び、家族で取り組む大規模複合経営は、徐々に軌道に乗ってゆく。

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農閑期の雇用を創出する6次産業化に着手

 近年では規模拡大とともに、6次産業化にも着手。米作農家の有志とともに『金沢もちの里』八田受託組合を立ち上げ「かきもち」などを商品化し、金沢市内のJA直売所で販売している。もち米を大寒の時期に、昔ながらの杵つきで丹精こめてつきあげ、自然乾燥で仕上げたかきもちは、人気も高い。また健康ブームを意識した黒米のお茶を開発するなど、消費者の目線に立った商品ラインナップを充実させ、お客さまから好評を得ているという。
 こうした冬場のもち加工に取り組むことにより、農閑期の雇用を創出。労働時間の平準化を実現している。
 農業に携わって、すでに40数年が過ぎた小林さん。長男の孝志さんに続き、次男の聡司さんも就農し、成長を遂げている。ますます充実する農業経営だが法人化は考えていないという。
 「家内と二人、どんな苦労も乗り越えてきたから、家族で営む農業の強さを知っている。息子たちは農業の同志であり、一番身近なライバル。いつか親を超えていけばいい」そう笑うが、まだまだ負ける気はなさそうだ。
失敗が起こっても前を向き、プラス思考で明日の農業に挑み続ける小林さん。石川の農業のみならず、日本の農業のトップランナーとして、家族で力を合わせ、今日も未来を耕し続ける。

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小林 正治(石川県金沢市八田町)【PDF:1,192KB】

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