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法人化をめざす

 農業を主軸にさまざまな事業を展開する農業法人が増えてきました。農業法人数は10年間でほぼ倍増しており、法人化をめざす農業経営者もどんどん増加しています。経営力の向上、経営規模の拡大や多角化、若い人材の確保などを目的に法人化に踏み切ることが多いようですが、もちろん法人化しただけで経営が安定するわけではありません。法人化にはメリットもデメリットもありますが、日本では今、やる気と元気に満ちた農業法人が農業をリードしています。

1)法人の種類

 農業法人とは、「法人」の形態で農業経営を行っている農業者のことです。農業法人は、農地の権利取得の有無で「農地所有適格法人」と「一般農業法人」に分けられ、また、制度の上では、「会社法人」と「農事組合法人」の2タイプに区別されます。実際に農業のために農地を取得でき、農業を中心とした事業を農業者の手で行っている法人は、「農地所有適格法人」です。形態は、株式会社(株式譲渡制限会社に限る)、農事組合法人、合名会社、合資会社などのタイプがあり、事業内容や構成員、役員についても一定の要件があります。法人化する場合は、どのタイプの法人にするのか、しっかり検討し、それぞれの形態の特徴や将来の経営ビジョンなどを考慮して選ぶことが大切です。

2)法人化のメリット・デメリット

 個人営業の農家から会社的組織に生まれ変わるわけですから、当然可能性も大きく広がります。法人化により期待されるメリットとしては、次のようなことが考えられます。

<経営上のメリット>

  1. 経営管理能力が向上する
  2. 対外的な信用力が増す
  3. 経営発展の可能性が拡大する
  4. 農業者の福利厚生面が充実する
  5. 経営の継承が円滑化する

<地域農業としてのメリット>

  1. 新規就農の受け皿になる

<制度面でのメリット>

  1. 節税が期待できる
  2. 融資限度額が拡大される

 一方、法人化によってデメリットが生じる場合もありますので心得ておきましょう。

<デメリット>

  1. 経営規模が小さいと、税負担が増大することもある
  2. 事務処理負担が増大する
  3. 社会保険費用などの負担が増す

 

3)設立の手順

 設立するときはまず、法人の形態や構成員などをどうするかを決めます。会社法人にするのか、農事組合法人にするのか。家族だけの小規模な同族法人をつくるのか、それとも仲間を募ってより規模の大きな法人を設立するのか...。検討しなければならないことや勉強すべきことがたくさんありますので、いしかわ農業総合支援機構など、専門家のいる相談窓口でじっくり相談することをお勧めします。どのような法人をめざしていくのか、長期的な視野に立ち、いっしょに働く仲間や家族、地域の事情、資金のこともしっかり考えながら法人化をめざしましょう。

<設立の手順>

  1. 事前協議
  2. 発起人会の開催
  3. 定款の作成
  4. 定款の認証
  5. 設立総会・役員の選任
  6. 出資金の払込
  7. 設立登記
  8. 諸届出

 

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