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都会に暮らす人からも顔が見え、声が届く。そんな農業を実践(後谷 真弘)

後谷真弘写真

後谷 真弘(うしろや まさひろ)

Profile

石川県珠洲市生まれ
名古屋福祉法経専門学校を卒業その後、珠洲市の老人ホームで介護士として勤務
平成20年 実家の後谷農園で就農
平成22年 市内の有志と「農事組合法人のうきゃ」を立ち上げ、代表に就任

経営概要

 水稲0.7ha、野菜8ha、農業体験学習受け入れ、農産物の通信販売

就農のきっかけから就農まで

 実家が専業農家で、小さな頃から農作業を手伝っていました。ただ、朝早くから夜遅くまで働く両親の姿を見てきたせいもあり、農業を継ごうとは考えず、福祉の専門学校で学んだ後、地元で複数の介護施設を経営する会社に就職しました。ところが、しばらく働くと、介護業界の厳しい現実が見え、自分の将来を憂慮するようになりました。勤務先の老人ホームから要望を受け、実家の野菜を売り始めたのはそんな風に思い悩んでいた時のことです。予想を超える多くの注文に、「生産者からじかに食品を買いたい消費者がたくさんいるのかも」と思い、農業に可能性を感じるようになりました。
 転機が訪れたのは平成20年3月です。転勤を伴う別部門への異動が決まったことから、「どうせ再スタートするなら家業を継ごう」と考え、その日に会社を退職しました。何の相談もせず就農を決めたため、母は反対しましたが、父は「お前の好きにやれ」と言ってくれました。

就農してから現在まで

 就農後、半年もたたずに幸運な巡り合わせがありました。それは、東京都大田区で学習塾を経営する山下さんとの出会いです。山下さんは、夏休みの自然体験学習として、祖父母の出身地である珠洲に塾生を連れて来ていました。私は市から要請を受けて、彼らの農業体験を受け入れたのです。
 山下さんとはある夜、居酒屋で酒を酌み交わすうちに意気投合しました。私が「農業体験を通して都会の人にも珠洲の魅力を知ってほしい」と話すと、山下さんも「珠洲の農産物を都会でも食べてほしい」と応じてくれ、塾が大田区で注文を集め、珠洲から農産物を出荷することに決まりました。
 ただ、準備がなかなか整わず、最初の出荷まで2年を要しました。現在、お米は塾のホームページで、野菜は塾が直接注文を集めていて、発注は私たちの生産量を超えそうな勢いです。昨冬には、東京で消費者との懇談会も開きました。「生産者の顔が見え、声も直接届く」と喜んでもらえ、こちらのやる気も高まりました。また、珠洲市が力を入れる農業体験の受け入れも増えています。
 これと並行して、経営形態の転換にも取り組みました。家族経営のままでは親が働けなくなった時、立ち行かなくなると考え、市内の若手農家3人と平成22年6月に農事組合法人を設立したのです。設立後は、耕作放棄地や組合員個人の土地を借りて営農し、少しずつ共同作業に移行しています。

将来はこんな農業をめざします!

 農業体験と東京からの注文にしっかり対応し、珠洲での雇用創出と町おこしにつなげたい。

今後就農をめざす人へ

 就農して困りごとや分からないことがあったら、行政機関に相談してみてください。さまざまな情報を提供してもらえるほか、各種の支援制度や助成制度もあります。
 私も就農するまで、行政機関は縁遠い場所だと思っていましたが、法人設立や土地の借り受けなどでアドバイスをもらえて助かりました。今は頼りになる仲間のような存在だと思っています。

農林総合事務所からのメッセージ

 「介護業界からの退職・就農時のご家族の心情を推し量るに複雑なものがあったでしょう。それだけに『不退転の決意』で営農に取り組む姿に頼もしさを感じています。
 『都市と農村の交流』をキーワードとする新たな農業の展開は多くの可能性を秘めています。仲間とともに大いなる飛躍を期待しています。

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