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菌床シイタケ栽培で週休2日制を実現したい(上野 誠)
上野 誠 (うえの まこと)
Profile
石川県能登町寺分生まれ
石川県農業短期大学を卒業後、柳田村社会福祉協議会に就職し、2年間勤務
平成15年、家業の農業を継いで就農
現在は、菌床シイタケ4万個、栗5ha、水稲50aの経営を両親とともに行っている
就農のきっかけから就農まで
小学生から高校生にかけて、実家のシイタケ栽培の手伝いをしていました。当時は原木栽培で、山からほだ木を切り出したり、種駒の植菌、ほだ木の移動、収穫など力仕事が主できつかったです。
長男なので、漠然と家を継ぐ気持ちはあったけれど、石川県農業短大を卒業した後は、柳田村社会福祉協議会に就職して、福祉の仕事を2年間しました。
就農の直接のきっかけは父親のケガです。
当時はシイタケ生産組合が解散し、父親が独立して菌床シイタケ栽培を始めたこと、また、中国からの生シイタケの輸入により、国産シイタケが値下りし、経営が厳しくなったこともあって、自分も実家のシイタケ栽培を本気で手伝おうと思ったからです。
就農してから現在まで
菌床シイタケの基本的な栽培技術は父親から習い、菌床しいたけ組合青年部の視察などに参加して最新の技術を勉強しています。技術力はまだまだ父親にかなわず、自己採点で20点くらい。
平成19年の能登半島地震のときは、菌床が棚から落ちてほとんどダメになってしまい、本当に悔しい思いをしました。
就農して一番困ったことは、休みが全然取れないこと。月に4日休めればいい方で、盆正月を含めて連休なんて数年に1度あるかないかです。菌床シイタケは朝夕の2回収穫しなければいけなくて、さらにハウスは回転させているので、いつもどこかのハウスで収穫期になっているからです。
「死ぬまで無事」がモットーで大きな変化を望まない私ですが、趣味の自転車の時間がとれるように、シイタケの作り方を変えて、「週に2日休みがとれるようにすること」が現在の目標です。
将来はこんな農業をめざします!
休みのとれるゆったりとした経営。
趣味の自転車で走り回れる時間をたくさんとりたい。
今後就農をめざす人へ
農業で成功して大金持ちになる人は一握りだけなので、半分ボランティアの精神でやってね。
休みが少ない、とれないのは覚悟すべし。
農林総合事務所所長よりひとこと
人なつっこい笑顔が第一印象。長男なので漠然と家を継ぐつもりであったが、お父さんのケガが就農(平成15年4月)のきっかけ、と話す。経営内容は菌床シイタケ40,000個、水稲50a、くり5haと手広い。目下、主体のシイタケの技術力は自己採点で20点と辛めの評価をし、技術研鑽に熱心。休みがなかなか取れないのが悩みだが、「無事是名馬」を座右の銘とし地道にその歩を進めている。がんばれ誠、その日まで。
菅野農林総合事務所長